2018.11

株式会社アーク 様

機動性の高いインプレミアC72の導入で細分化された学校関連の大量発注に応える。

  • 志知 悟史
    取締役部長
    志知 悟史 氏
  • 和田 祐介
    統括室長
    和田 祐介 氏

オンデマンド機なら仕事の幅が制限されない

「お客様の悩みを解決する 『何でも屋』になりたい」
そう熱を込めて語るのは、㈱アークの志知部長だ。この目標実現に向けて、同社は創業時に、内製する印刷をオンデマンドに絞った。
「高額なオフセット印刷機を導入すると、固定費を回収して利益を上げることが最優先になってしまい、それが仕事の幅を制限してしまいます。また、オフセット印刷は、品質の高いものを提供することが当たり前で勝負するのが難しい。そこで、特殊な加工をプラスアルファできる仕事に注力し、仕事の幅を広げてきました」
企画・デザインを強みとし、オフセット印刷は協力会社に外注するとともに、製本や後加工などの最終工程は自社で仕上げるシステムを作っている。製作の始まりと終わりを押さえることで、品質に責任を持てるようにしている。
「お客様には、何か悩みがあれば、全て当社にお声をかけてくださいと話しています。服飾でも商印でもPOPでも、何でもアークにお願いすれば質の高いものを提供してくれると評価されるようになってきています」
そのため、製本加工は、極小サイズから四六全判までの断裁、各種の折りや綴じ・スジ入れ・ミシン入れ・穴あけ・角丸・マーブル巻・クロス巻・帳合が可能。さらに製袋・ノベルティーグッズ制作に加え、手作業加工技術に熟練した内職者の部署を設け、箱折りや袋詰め・シール貼り・アセンブリ(組み立て)・挟み込みなど幅広く対応している。手間がかかる部分も安心して任せられる体制が整っていることが、アークの強みとなっているのだ。

2台のインプレミアC72追加導入で「全国」に拡大した仕事に対応

オンデマンド印刷についても、手間がかかる部分を付加価値とすることで、競争力を高めている。同社のオンデマンド印刷のメインになっているのが、学校関連の教材作成を行う案件だ。
和田統括室長は、「学校ごとの都合や、生徒さんの事情に合わせたきめ細かい印刷物の作成や受注に対応しています。小ロットの発注が多く、小回りの利くオンデマンドの方が素早く対応でき、コストも抑えられることから、ここ数年で発注が伸びています」と、オンデマンド印刷の好調ぶりを語る。これまでは、インプレミアC71と、インプレミア1052で刷っていたが、近年担当エリアが全国へと広がり、従来の機械台数では生産スピードが追い付かないことから、インプレミアC72(フルカラーデジタルプリンティングシステム)2台の追加導入を決めたという。インプレミアC72を含めたオンデマンドは現在、学校関連の仕事だけでなく、名刺、DM、封筒などの小ロット案件の受注拡大にも大きく寄与している。
インプレミアC72の導入に合わせて、和田統括室長はバックヤード業務の改善にも取り組んだ。
「学校で使われる印刷物は、受注・納品も学校ごとの事情に合わせ、指示通りに行うための対応が必要となります。インプレミアC72で印刷業務が強化されたことにより、お客様に納得いただける全社的な受注システム見直しへの取り組みや、納品体制の強化も併せて行うことができました」

「インプレミアC72を入れたことで、全国規模の発注に、確実に対応ができるという効果もあります」と、志知部長。また、和田統括室長は「他社と戦っていくためには、名刺一つにしてもレスポンスよく提案していくことが大切」と語り、インプレミアC72に期待を寄せる。

KOMORI機はセルフメンテナンス性も高い

アークの事業を支えるオンデマンド機は現在、カラーが4台、モノクロが1台あり、全てKOMORI機だ。志知
部長は、理由を次のように述べた。
「これまでに他社メーカーの機械も導入しましたが、学校関連の仕事を始める前から、用紙詰まりなどの
トラブルに悩まされていました。紙が詰まったときに、手で取り除ける機構になっておらず、サービスに対応してもらうまで、作業をストップせざるを得ないこともありました。KOMORI機は紙詰まりが少なく、詰まった場合には手で取り除ける機構になっているなど、セルフメンテナンス性が高いことも魅力です。また、封筒の仕事でも、KOMORI機は専用ユニットがあり、販売店ごとの名前を封筒に追い刷りするのも簡単です」
さらに志知部長は 「印刷後の反りが少なく、製本しやすい」 などの利点も挙げ、和田統括室長は、インプレミアC72の機動力を高く評価し、「新しい需要の獲得にもつながっている」 と語る。
小ロット印刷は、ネット印刷との競合にもなるが、そのことを志知部長はどのように捉えているのだろうか。
「オンデマンド印刷ができるからアークに振るのではなく、企画から製本、納入まで一貫した質の高い生産ができるからアークに頼もうと思ってくれているお客様が増えています。ネットでは制作の意図やデザインの意図がうまく伝わらないという声もありました。お話をいただければすぐに企画やデザインの対応ができ、厳しい納期の相談にも乗ります。そんな体制ができていることが受注増加につながっているのでしょう」
アークでは、インプレミアC72をさらなる受注拡大に活用しようと考えている。得意とするデザインから枝葉を広げ、さまざまなサービスを提供するメーカーになるという目標に向けて、アークは日々、躍進を続けている。

株式会社アーク

本社 : 岐阜県安八郡神戸町川西94
TEL : 0584-27-5447

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