2016.06

総合商研株式会社 様

販売促進活動支援に強みを発揮。
H-UV機2台とK-Supplyインキで年賀状事業の拡充と新事業の展開へ。

  • 片岡 廣幸
    代表取締役社長
    片岡 廣幸 氏
  • 浜川 和奈
    執行役員生産統括本部長
    浜川 和奈 氏
  • 田中 孝典
    生産本部旭川工場部長
    田中 孝典 氏

新たな発想で年賀状事業を展開

総合商研㈱は、社名が示す通り「総合的に商業や商売、商流について研究する」ことを基本方針とし、お客様の販売促進活動や企業価値向上の支援を行っている。
片岡社長は、「当社は、お客様と消費者の双方の利益になる事業サービスや商品を研究する会社であり、販売促進支援企業と位置付けています。さらに、オンリーワンの商品やコンテンツを探して、需要ベースの事業に発展させていくことが当社の事業コンセプトです」と語る。
そんな事業展開の一つに年賀状事業がある。25年余の年賀状印刷の経験から、年賀状を企画提案し、お客様の多様なニーズにお応えしながら付加価値のある事業に発展させている。
片岡社長は、「年賀状の特殊なデザインや印刷技法、絵柄などは、印刷物と捉えるか、文化商材と捉えるかで展開の広がり方は全く違ってきます。文化という発想でパック入りの年賀状に取り組んだことが付加価値の高い事業につながりました」と発想の基軸の大切さを語られた。

年賀状は2ヶ月だけの特殊印刷

同社は、3枚・5枚入りパックの年賀状を受注しており、その生産量は断トツの日本一を誇っている。
パックの年賀状印刷は多品種かつ納期厳守の特殊印刷。10月中旬から2ヶ月足らずの稼働にもかかわらず、広い場所、物量に合わせた人員、そして年賀状の前受け金が必要である。しかも金券であるため、ヤレ紙や損紙の大幅削減、厳しい管理も必要である。
さらに、同社は年賀状のデザインもすべて自社開発しており、何千点もの見本を制作し、直接お客様と打合せながら選定している。商品企画はもとより販売や売り場など販売促進に関わる企画提案も行っている。
片岡社長は、「お客様と一緒に考えて一緒に作ることが一番大事です。当社にはデザイナーが約250人いますが、自分たちで付加価値を作らなければならないという商品に対する哲学が浸透しつつあります」と語る。

H-UV機2台増設で生産力増強

年賀状印刷は特殊印刷に特化した旭川工場がメーン工場となっている。
「パック年賀状の需要は年々増えていましたが、特に昨年の受注量が大幅に増えて一昨年の2倍になったため、印刷機の増設が必要でした」と片岡社長は語る。
従来の菊四2台・菊半1台、本社工場のバックアップの菊四1台という外付けUV機の4台態勢では対応できなくなったため、KOMORIの提案で昨年6月にH-UV搭載リスロンS26の2台増設を決め、10月に搬入されている。
片岡社長はH-UV機について、「スピードは速いし、生産性は圧倒的に向上しました。大幅な生産増にもかかわらず、余裕で印刷できたのは画期的です」と笑顔で語る。

全機にK-Supplyインキを採用

「年賀状印刷に失敗は絶対許されない」と言う浜川本部長に、H-UV印刷への期待と成果について伺った。
「印刷会社向けの年賀ハガキは、4面付けで納入されます。A4くらいのサイズを菊半裁機で刷ることになります。しかも中質の厚紙に小さい絵柄を刷るわけですから、水とインキの幅が小さくなるためにバランスが難しい。さらに当社では、乾燥性を高めるとともに印刷品質をより安定させるために、H-UV機のK-Supplyインキ「KG-911」を既存機にも使用できないかテストしました。KOMORIにインキ改良をお願いした結果、全機をK-Supplyインキに一本化できました。」
H-UV機とKG-911により、スムーズに問題なく刷れ、ヤレ紙や刷り出し損紙も大幅に減少したという。
「年賀状印刷は、厳しい枚数管理・品質管理のチェック項目がたくさんありますが、H-UV機2台導入は大成功です」と浜川本部長は語る。

K-Supplyインキ「KG-911」

K-Supplyインキ「KG-911」

「年賀状の7割近くをH-UV機で印刷しました」と言う田中部長に、H-UV印刷のメリットを挙げていただいた。
○ インキの高い流動性によりツボ逃げや過乳化がなくなり、オペレーターは撹拌などの手間が軽減され印刷に専念できるようになった。
○既存のUV仕様機では紙の反りや紙剥けが生じていたが、速乾のH-UV機では全く問題がなくなり、時間的なロスが大幅に減少した。
○H-UV機は高速までの立ち上がりが早く、少ない損紙で済む。また、UVランプの削減、インキミストの減少により生産効率・作業効率が高まった。
「これからはH-UV機を商業印刷にもフル活用していきます」と田中部長は語る。

新たなオンリーワンへの挑戦

片岡社長に今後について伺った。
「私は、コンテンツを創れる会社、お客様に根付く、地域に根付く会社であることが大事だと思っています。ですから当社では、困っていることを探して企画して、作って売るまでのサポートを実践しています。これまでに商品開発を行う味香り研究所や地方創生を行う㈱まち・ひと・しごと総研を設立するなど、新たなコンテンツをもたらす事業を推進しています。
情報誌やフリーペーパーの事業にも取り掛かっています。これまでとは違う視点で新たな企画を立て、新しい事業を掘り起こしていきます。
お客様の販売促進をサポートしトータルソリューションを提供できるよう、今後も自社一貫体制でチャレンジします」と語る片岡社長は、新たなオンリーワンに飽くなき挑戦を続けている。

H-UV搭載リスロンS26(菊半裁4色機)

H-UV搭載リスロンS26(菊半裁4色機)

総合商研株式会社

本社・工場:北海道札幌市東区東苗穂2条3丁目4-48
旭川工場:北海道上川郡鷹栖町8線西2号
TEL:011-780-5677

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