「革新と創造性が全て」
ヴィルツ社は、一般企業から名高い優良企業まで、あらゆる業界の幅広い顧客に多くの製品と包括的なサービスを提供することで、高い評価を得ています。1990年代から同社が取り組んだダイレクトメール事業は、今では印刷の受注のほぼ97%を占めており、年間5,000万通以上のDMを発送、総売上高は700万ユーロに上ります。セルフメーラー(封筒に入れずにそのまま郵送できる広告)から、精巧なデザインのポップアップカード、スリップケース、箱、パッケージ、開いたときにスリップケースから飛び出す紙のキューブなどの意外性のあるアイテム、そして触覚効果のある製品など、顧客のニーズに応えるオーダーメイドのソリューションを提供しています。このような「レスポンスを生み出す」「ターゲットの心をつかめるツール」のブランドが「MailingLiebe®」です。「MailingLiebe®」は、ドイツのダイレクトマーケティング事業で最も成功しているブランドの一つで、2017年、名高い「Druck & Medien Awards」において「Direct Mailing Printer of the Year賞」を含む3つのカテゴリーで受賞しました。マネージングディレクターのヴィンツェンツ・シュミット(Vinzenz Schmidt)氏は「私たちはいくつもの賞を獲得していますが、Direct Mailing Printer of the Year賞を最も誇りに思っています。私たちのコアビジネスであるダイレクトメールの分野で評価を得るのは、非常に喜ばしいことです。会社は全員の努力があってこそ成り立つもの。会社全体に対しての賞であることが重要です」と述べています。
ダイレクトメール市場のためのキーテクノロジー
2018年7月、ヴィルツ社は、ドイツで最初となるインプレミアIS29(29インチ枚葉UVインクジェットデジタルプリンティングシステム)の導入に踏み切りました。マネージングディレクターのユルゲン・シュミット(Jürgen Schmidt)氏は「私たちは、今の顧客のニーズに沿ったデジタル機を探していました。近年の印刷量の減少と多品種化、より広範囲な色域の需要を考えると、進むべき道はデジタル印刷です。KOMORI のインプレミアIS29を選んだポイントは、印刷品質・スピード・経済性はもちろん、何よりも両面印刷がすぐにできるという点です。 これは大幅な時間の節約になります。 また非常に広い色域とさまざまな素材に印刷できるのも魅力でした。しかし導入の決め手となったのは、機械の性能だけではなく、KOMORI の率直な姿勢と印刷に対する幅広い知識でした。KGC-E(KOMORI グラフィックセンターヨーロッパ)での実演で機械の性能を確認し、安心して選ぶことができたと考えています」と語っています。
顧客サービスの充実に向けて
ヴィルツ社では、インプレミアIS29の設置からわずか2カ月後、断裁精度とバックゲージ移動の速さを評価してアプリシアCT115(菊全ワイドプログラム油圧クランプ大型断裁機)も導入。ボトルネックとなっていたポストプレス部門の効率化と品質向上を実現し、幅広い顧客へのサービスをさらに向上させています。
左写真・左から:ヴィルツ社 マネージングディレクター ヴィンツェンツ・シュミット氏
株式会社森マシナリー 代表取締役 岩田豊
ヴィルツ社 マネージングディレクター ユルゲン・シュミット氏
コモリインターナショナル(ヨーロッパ)B.V. 代表取締役社長 佐川健
右写真:2017年、ドイツにおける「Druck & Medien Awards」で Direct Mailing Printer of
the Year賞をはじめ3つの賞を受賞。
※記事内容は、ONPRESS No.209 2019年4月号より転載しています。