POSTPRESS

ポストプレスコラム

Vol.08

悩ましい断裁待ちの刷り本 ジョガー周りの改善で対策

 印刷工程と、その後の断裁工程との生産性のバランスをいかに適切に保つかは、常に悩ましい課題となっています。断裁機に向かって、刷り本をスムーズにエアテーブル上を滑らせていく姿は、見ていて気持ちのいいものですが、ちょっとした生産タイミングのずれで、ジョガーの周囲に断裁待ちのパレットがたまってしまうことがあります。
 印刷された刷り本は「半製品」とよく言われます。断裁後、そのまま納品するにしても、さらに後工程に回すにしても、断裁の効率を上げていくことは重要です。バランスの適正化を断裁側で工夫していることも多いでしょう。
 ある印刷会社様では印刷機を新台に更新し、生産性がアップすると、ジョガー前の滞留が増えました。刷り本が棒積みされたパレットを床に直置きし、ジョガーに約150mmずつ積むのが一般的な作業となっており、現場では、1つかみごとに足腰を曲げ伸ばししながら、紙をジョガーに移していました。そこに改善の余地があると考え、対策として、市販のリフターを独自に導入してパレットを載せ、紙の高さを調節しながら紙積みしました。すると、滞留の完全な解消には至らないものの、断裁の処理量が10%ほど向上したということです。
 さらなる滞留減少を図るなら、断裁現場の実情を加味した改善が必要となるでしょう。KOMORI では、センサーを搭載し刷り本の高さを一定に保つことのできる自動リフターの活用や、そこから刷り本を横に滑らせる動きだけでジョガーに積める流れなど、さまざまなソリューションをご用意しています。労働への負担を軽減しつつ、人の手や目を生かした体制づくりから、高度な自動化システムまで、個々の現場に適した仕組みの構築をご提案しています。

KOMORIのハイエンド断裁システム

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