営業・事務などの合言葉は、“すべての情報を1分以内に出せるか!? ”
2019.06.20
コラム
5Sメンテナンス品質管理
営業・事務などの合言葉は、“全ての情報を1分以内に出せるか!? ”
5Sは現場だけのものでありません。全部門で実施してこそ、会社の体質改善ができるはずです。では営業部門や事務部門では、何を5Sするのでしょうか。営業・事務・デザイン・間接部門などが扱うものは、基本的に“情報”です。この情報は机の上や棚や収納庫、そして現在はほぼPCの中に保管されています。まず“自分の持っている全ての情報を1分以内に出せるか”と自問してみてください。
一般的に「シングル段取り」とは、トヨタ生産方式などで10分未満、つまりシングル・単数単位の分・秒レベルまで改善することから名づけられました。しかしここでは、5Sのキーワードとして“1分以内に出す”を、「シングル段取り」と言っています。
上図は筆者のデスク写真です。机の上に書類が積み重なっていて下の方に何があるか分からない、PCのデスクトップ画面がいっぱいで探すのにキョロキョロしてしまう、そうなっていませんか。机とPCの2つを見ただけで、情報のムリ・ムラ・ムダ(3ム)、つまり時間的ロスと質的ロスがあるかどうかが分かります。
下図はKPM成功事例Vol.48の株式会社富士印刷様のデザイン制作部のPC画面です。
「シングル段取り」を合言葉にして、デザインデータのコード化・統一化・ルール化を図ってからは、必要なデータを全て1分以内に出せるようになったと喜んでいます。
なお「5Sを継続するのが難しい」と行きづまった時は、皆さんの実感を聞いてみてください。ムリをして、ムラを生み、ムダになれば、「しんどい」という実感のみが蓄積しますから継続が難しいは当然です。そもそも“5Sは楽になるためにやる”のでありませんか。
大阪支社 川名茂樹